東京工業大学で開発された、大気圧ダメージフリープラズマ源です。放電損傷が生じず、かつ低温のプラズマを照射できます。
ダメージフリー = 放電損傷がない + 熱損傷がない
⇒ 高密度プラズマを安全に照射できる
(ダメージフリー = 弱いプラズマではありません!)
特殊な電極配置や電源特性によりプラズマ源の外部に電界が漏れないため、金属や生体を近づけても雷放電が生じず、放電損傷を与えません。また、室温から100℃程度の低温プラズマを大気圧下で安定生成できます。このため、金属、半導体、繊維、紙、生体、低融点材料への高密度プラズマ照射が実現できます。ダメージフリーなので、下の写真のように高密度プラズマに直接触れる事ができます。
リニア型装置は全てバリヤ放電ではないため、従来のバリヤ放電の市販装置よりも遥かに高密度なプラズマを生成・照射可能であり、このため、超高速の処理が可能です。
新開発335mmリニア型ダメージフリープラズマ
従来の250mmモデルに比べて、さらにスリム化・安定化されています
ビニールシート、繊維、紙、金属などの処理に使用できます
リニア型ダメージフリープラズマ用電源
スイッチひとつで大気圧プラズマを安定に生成できます
1mリニア型Studieモデル
大型化の試験モデルです 問題なく安定に生成できます
プラズマジェット型
半導体や基板の局所処理に使用できます
ガス種やプラズマ生成条件により、表面洗浄、親水化処理(ぬれ性改善、接着性改善)、殺菌、CVDなどに応用できます。
また、プラズマ源からプラズマが吹き出すリモートプラズマですので、処理対象物の厚みや形状を問いません。
従来の低温プラズマの多くはヘリウムや窒素しか使用できませんでしたが、このプラズマ源ではアルゴンのプラズマも生成可能です。アルゴンのプラズマはヘリウムや窒素よりも高密度であるため、高速処理が可能です。さらに、酸素、水蒸気、有機系ガスの添加も可能です。
上の写真は金属の親水化処理の一例です。1秒以内のプラズマ照射でアルミと銅の表面を完全に親水化する事に成功しています。超高速処理の結果については、クリーニング、接着性の向上のページをご覧下さい。
プラズマ発生部は柔軟な設計が可能です。1ミリ以下のマイクロプラズマから、1メートル以上の大型プラズマまで生成する事が可能です。上は1メートルのライン型。下は直径約3ミリのプラズマジェット型。