マイクロプラズマ

マイクロプラズマ

金属や生体へも高密度プラズマ照射が可能なジェット型ダメージフリーマイクロプラズマ

東京工業大学で開発された、大気圧ダメージフリーマイクロプラズマ源です。

近年、ジェット型の大気圧プラズマが開発され、プラズマバレットなどの名称で注目を集めています。
しかし、それらのほとんどは低温ではあるものの、手や金属を近づけると雷放電を生じて放電損傷が与えられていました。(下写真。熱くはないが、痛いというイメージ)

ダメージフリーマイクロプラズマでは、特殊な電極、電源構成により、放電損傷のないプラズマ照射を可能にしました。この装置では、ペン状のプラズマ生成部から、20ミリ程度のプラズマジェットを噴き出す事ができます。

ダメージフリーであるため、誘電体、セラミック、半導体はもとより、金属、生体、紙、繊維などにも局所的に高密度プラズマを照射できます。

超小型の高密度プラズマを生成できますので、高い位置分解能で微小領域に照射する事ができ、局所的な表面洗浄、親水化処理(ぬれ性改善、接着性改善)、殺菌、CVDや、光源、微量元素分析用イオン源等として使用できます。

従来のプラズマ源の場合、例えば半導体生産プロセスでは、プラズマを照射したくない場所にレジストを塗布し、全体にプラズマを照射処理した後、レジストを剥離する多段階の処理が必要でした。マイクロプラズマ源ではプラズマの大きさで照射領域を制限できるため、マスクレスの微小領域処理が可能になります。

また、多数のマイクロプラズマを二次元もしくは三次元的に配置することで、実質的な大型プラズマを構成する事も可能です。

様々なガスで超高密度プラズマを生成できる
マルチガス超高出力マイクロプラズマ

2007年に世界で初めて開発された、大気圧マルチガス超高出力マイクロプラズマ源です。

従来のマイクロプラズマ源ではヘリウムやアルゴンのプラズマしか生成できませんでしたが、マルチガスマイクロプラズマ源では、ヘリウム、アルゴンのほか、ネオン、窒素、酸素、二酸化炭素、空気など、様々な気体をプラズマ化することが可能です。また、液体の導入も可能です。

特殊な電源を用いる事により、数Wの低出力プラズマから50kW程度の超高出力プラズマまでを生成できます。

マイクロプラズマでは、数百ミクロン~数ミリ程度の微小領域に、数百~2000℃程度の高温、高密度プラズマを生成します。

所望のガスで大気圧プラズマを生成できるため、新物質創造、CVD、光源、イオン源、ラジカル源などとして広く応用可能です。また、二次元、三次元的に配置すれば、ガス処理にも有効です。

さらに、特殊な波形のパルス電力でプラズマを生成すると、高温・高密度に加えて数Mpaの高圧のプラズマ環境を生成することができます。こうした高圧環境は、ダイヤモンドやダイヤモンドライクカーボン(DLC)などの人工合成への応用が期待できます。

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